笑顔で歌う為に 

ムラカミ

 

今回の豆知識のテーマなんですが、

佐藤先生からのリクエストで「緊張・あがる」です。

で、答えは人それぞれでしょうが、緊張する状況と

それについての対応なんかを、考えてみようかと思います。

 

いつもクールでかっこいい演奏で緊張なんかしてないよっ、

て感じの藤井さんですが、

発表会などでボーカリストが緊張してる時、

演奏に心懸けている事ってありますか?

 

at Comin
at Comin


藤井さん

 

あがる、緊張の話ですが、

これはもう誰だって沢山の失敗があって

いまに至る筈です。

 

緊張は事前のイメージやシミュレーションの量で

なんとかなるようにも思いますけれど、

それでもいざとなるとどうしようもないように思います。

 

ちょっと丁寧に書くと、

場数が必要、という言葉とも一緒なのですけれど、

沢山の現場をこなしてくると、

トラブルには一定の傾向があることがわかります。

それを少し大別してみると以下に分けられます。

 

自分の能力に起因するトラブル、

自分の音楽的準備不足に起因するトラブル

普段と異なる身体的な事由(服装など)に起因するトラブル

その他、自身でできる事前準備の不足に起因するトラブル

舞台の音響・照明に起因するトラブル

その他、不可避な外的なアクションに起因するトラブル

 

分類するとすれば以上でしょうか?

このうち、能力云々の8割方は実際には

準備不足に起因するものだったりします。

 

わたしはヘタなので~、とおっしゃる方々、

才能が無い、とおっしゃる方々、

正直にいえば、私などはそれをすごく自覚しておりますので、

準備や練習をしっかりします。

 

できないことを自覚すればするほど、しっかりとそれに

備えないと行けないわけです。

 

よく皆さんの伴奏をしてくれる小田原さんなどは

皆さんとの事前リハーサルをちゃんと録音とって

聴きかえしていらっしゃいますよ。

 



ムラカミ

 

なんとっ! 初耳です。。。。 

さらっと演奏しているようでも、入念なチェックを

してもらっているのですね。

本当にありがとうございます。


藤井さん

 

みなさんは自分のところしか聴かないでしょうけれど、

すべての録音を聴いて、それに対して準備をしているわけですから、

その手間たるや、かなりのことになります。

 

つまりは、それに備えてしっかりと準備をしています。

 

それがプロじゃないか! とおっしゃる方々、その通りです。

が、プロもアマチュアもその準備が大切であることに関しては

全く同列で、出来る、というのは結果の話です。

 

すんなりやっているように見せているだけで、

責任をもってその演奏に当たることが大切なポイントです。

 

先程挙げた分類の、それぞれの細かいトラブル・シューティングは

またゆっくり書く機会にゆずるとして、

要は、事前の準備をしっかりしましょう、ということに結論は来ます。

 

本番の衣装を着て、自分の声が聞こえにくいような状況をイメージして、歌詞も見えにくい、まぶしい、そんな環境で

しっかり口を開けて声を出して歌えるようにする、それだけでも

だいぶ違ってきます。

 

是非、そのトレーニングを欠かさずに行ってみて下さい。

 

そして、それでも全然、緊張が解けない方には、

それも才能なので、その才能を大切に!

 

あがるのが普通だと思って、あがっていない瞬間の方が

オカシイ、と逆転して考えてみてください!

 

と、書いたところで

 

質問は演奏で心がけていること、でしたね。

ちょっと変えて書きます。

 

 

歌い手さんが緊張しているのはわかります。

舞台に出て緊張しているのは

正直、どうすることもできません・・・・

 

なので、私は皆さんの発表会などには

なるべくそこに至るまでを緊張させないように

舞台袖にふらふらと出て行ったりして

ムダな話をしたりしますよね?

 

あれは笑顔を取り戻させて、

こちらへ注意を向けさせるための工夫だったりします。

 

もちろん、わたしがサボりたい、という理由も大きいんですが……

で、その注意を向けさせる、というのはどういうことかというと、

 

歌い手は歌詞やキメごとにばかり意識が行ってしまって、

まるでミッションをこなす仕事人のような気分になっています。

 

そうなると、周囲と協力して作品をつくる、という気もちは

これっぽっちもなくなってしまって、

実際の音や繊細なできことに意識がいかなくなるのです。

 

結果、自分の気をつけていたことにすら

意識がいかなくなる、という悪循環を起こすわけです。

 

なので、極力、チームであることを意識してもらって

共演者へ目線を配ってもらい、さまざまな音や所作に

意識を向けてもらいたいのです。

 

それは自然に音楽の行方にも意識が行くようになります。

共演のひとびとの所作をみていれば音が聞こえ、そして、

音が想像できますからね。

 

それを是非とも感じて頂けるように気を配っております。

 

……ということを、いより先生にもわかってもらえって

わたしがサボっているなどとゆめゆめ思わないでほしいな~

 


ムラカミ

 

ついつい、ミュージシャンに、助けて下さい!という雰囲気を出したくなるんですが、一呼吸、冷静になって音楽を楽しみたいと思います。

 

ムダ話、よろしくお願いします。

 

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コメント: 1
  • #1

    佐藤 (土曜日, 05 10月 2013 09:12)

    人に言えないような、失敗談とかも是非お聞かせ願いたいものです。

    藤井さんは、無縁だったのかしら……

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